8月の東京編[3]房総どまんなかMai cafeへ

千葉駅の和風カツサンド、450円JR五井駅で小湊鉄道に乗り換え小湊鉄道、1両のキハ200もちろん無人の月崎駅自転車でのろのろ上がるあった!「Mai Cafe」の看板門番?ヤギに迎えられる大粒のイチゴ入りソーダはとこのシーちゃんの鼻に指を突っ込もうとするケイ

前夜に思い立った。ヨータさんのカフェに行こう。

相方ユウさんのいとこ夫妻が千葉でカフェを経営している。ずっと行ってみたかった。

行き方を調べた。と、遠い…。

鉄道を乗り継いで3時間はかかりそう。やめようか。くじけそうになって思い直した。「いとこ」と言えばスイスまでナツミさんを訪ねて行ったのだ。3時間なんて近い近い。

午前8時40分、自宅を出る。

JR千葉駅で内房線に乗り換える。小腹が空いた。カツサンドに目が止まる。「ハーブソースと和風、どっちがいいですか」。とっさに和風と答える。550円。

昆布の佃煮とカツのコンビ、梅干しのせ。

ひえー。出発を待つ間にほおばる。佃煮をソースと思えば、意外にいける。

午前11時、小湊鉄道、養老渓谷行き。1日フリー乗車券1700円。

五井駅で小湊鉄道に乗り換える。いきなり昭和にタイムスリップした。ICカードが使えず現金のみになる。

看板の広告にもしびれた。「ミセスファッション専門店」「モーター商会」…。いい味だしているな。

キハ200、1両編成。

トコトコと田んぼの中を走る。岡山の実家あたりに戻ったみたい。車掌さんの帽子もレトロで、リボンがほつれていた。直してあげたらいいのに…。

50分後、月崎駅着。

暑い。絵に描いたような青空が迫ってくる。都会と違って日陰なんてない。カフェまで徒歩30分か。うーん。

田舎育ちは知っている。のどかそうに見えて、田舎は決して歩きやすくない。

車が走る道を排ガスを浴びながらバギーを押すのは、きついな。

「100円チャリ」を借りよう。

ちょうど2台、あった。バギーは駅に置かせてもらおう。

抱っこひもにケイを入れてサドルにまたがる。ザ・快晴、暑い。天気がいいのがうれしいような、うらめしいような。

いけー。キキキーッ。

フラフラしながら車道を突っ走る。案の定アップダウンがある。1人なら立ちこぎするところだが…。歩こう。

「Mai cafe」の看板が見えた。やったー。

あっ、ユキチャン。

ヤギが出迎えてくれた。「アルプスの少女ハイジ」になりきる。お約束だな…。

あ、あなたがヨータさん。

大学探検部でインド秘境を川下りしたと聞いていた。がっちり山男系を想定していたら、きゃしゃなアート系だった。

ヤギはお乳が出ていて、最近まで飲んでいたそうだ。いいな。

窓いっぱいに広がる田んぼ。すぐに名前の由来が分かった。

全部で9席、田んぼに面したカウンター席しかない。シーサイド・カフェならぬライスサイド・カフェだな。店名の謎が解けた。あ、Maiって、お米のマイ、なんだ。

手作りいちごソーダ。いや、ソーダ水、と呼びたい。

いちごがごろーり。炭酸の泡がやさしくて、スプーンでかき混ぜるのが惜しくなった。

はとこのシイちゃん、登場。

お客さんがいなくなったころ、丁稚ケイの1カ月後に生まれたシイちゃんを連れてきてくれた。はとこ同士、なんだな。

ケイはシイちゃんの鼻に指を突っ込んだ挙句、抱きついて押し倒していた。

コリャー。若気の至りか…。

Mai Cafe