ピエモンテ編[1]成田〜トリノへ

午前10時、チェックインJAL407便、ケイへのプレゼントJAL407便、幼児食JAL407便、和食の機内食ペットボトルで遊ぶケイ食事のあとはスヤスヤチキンライスと卵が別添えフランクフルト空港でアップルシュトルーデル

午前9時25分、京成日暮里駅を出発。初の3人旅。

3人でスカイライナーを待つのが新鮮だな。いつもは丁稚ケイと2人だから。

相方ユウさんと一緒に出かけても、彼だけ早く帰ったり遅く来たり。家を出てから戻るまで3人一緒の旅は初めてになる。

今回も迷った。もう少し私とケイだけ、居残って旅を続けようか。

せっかく高い運賃を払う。南仏やスペイン、まだ行きたい地はある。ユウさんも帰ってすぐインド出張に出かけるし…。

パリの旅の友・リサさんに諭された。

「チカコさん、3人で完結する旅行、一度やってみて。いい経験になりますよ」。それもそうかも。

長旅したい誘惑を振り切って7泊9日にした。

何てラクなんだろう。手が4つ。

大きなスーツケースにバギー、機内持ち込み用にパソコン、ミラーレス一眼カメラの入ったリュック、おむつやおもちゃを入れたバッグ…。

今回は手がもう2つある。うわー、楽ちん。こんなにラクでいいんだろうか。トイレも交代で行ける。怖いものなんてないな。

余裕で乗り込んで気付いた。あれ、何か軽い。

あー、リュックがないーっ。ひょっとして。

待合室にポツネン、置き去りになった我が相棒があった。慌てて飛び降りる。ピピーッ。発車のサイレンが鳴る。待って、待ってーっ。

キャー。叫びながら戻った。ひーっ、いきなりチョンボ。

あまり他力もダメだなあ、ゼイゼイ。

ちなみにスカイライナー指定席は5号車の1〜5番がいい。入り口がホーム行きのエレベーターに近い。乗ってもトイレに近い。

待合室に荷物を置き忘れても、すぐ出て飛び乗れる…は私だけか。

午前10時1分、成田第2ターミナル着。

スカイタワーを右手に見つつ所要36分、速い。

JALサポートカウンターへ。あ、こんなのあったんだ。初めて気付いた。いつも長い行列に並んでいた。子どもの遊び場もあってスイスイ、待たずにチェックインできた。よかった。

午後12時15分、JAL407便は満席。

フランクフルトまで12時間、でも手が4本ある。バシネット(ベビーベッド)も予約できなかったが、半分ずつ抱っこしても6時間だわ。

さっそく乗務員がケイにおまけを持って来てくれた。最新鋭機ボーイング787機があしらわれたハンドタオルとキーホルダーだった。やったー。私が喜んでどうする。

機内食はさすが、の味。初めての幼児食も。

洋食は「グリルチキン&オリエンタルライス」にペンネ。

和食は「めはり飯&つみれの梅南蛮」にムツの西京焼き、昆布巻き、日本そばだった。

どちらもサラダとクッキー&クリームのハーゲンダッツアイスクリームがついた。

感動した。ちゃんと機内食を食べられたのって久しぶりかも。うーん、甲乙つけがたいが私は洋食派かな。

隣の席に座っていた大学院生が言った。「ボク野菜、苦手なんでどうぞ」。サラダをくれた。野菜、ちゃんと食べたほうがいいですよ。小姑的発言をしつつ、ちゃっかりいただく。

ケイは幼児食デビュー。

いつも瓶詰めの離乳食ミールにしていた。もう大人並みに食べている。幼児食を頼んでいた。

トマトソースにホワイトソースのリゾット、バナナに幼児せんべい、野菜ゼリー、カスタードクレープまでついた。わー、大充実。なぜかケイはあまり食べず、私たちで平らげた。

ペットボトルでさんざん遊んだあと、グーグー眠り続けた。

体重9.7キロ、ふーっ、重い…。2人旅はどんどん難しくなるな。

到着直前、「Airたいめいけん」のタンポポオムライス。

この日お目見えしたばかりの機内食だった。老舗洋食店「日本橋三代目たいめいけん」監修という。作り方の紙に従って作る。どーれどれ。

まずボックスを広げる。別トレーに乗っている半熟オムレツを取り出してチキンライスにそっとのせる。ナイフで切れ目を入れてケチャップをかける。ハート形に絞り出した。

うわ、ふわふわ、やわらかーい。

わぁ、このキメの細かさ、さすが日系エアラインだわ。感動した。「機内食とは思えないレベル」「おいしいねぇ」。奪い合いながら食べる。

午後5時30分、ドイツ・フランクフルト空港着。

乗り継ぎのイタリア・トリノ便まで4時間以上ある。ターミナル2からターミナル1に移動する。4時間もあるから余裕に思ったけれど、そうでもなかった。

意地でもドイツ名物を。アプフェルシュトゥルーデル、6.5ユーロ。

老舗食材店「ケーファー」のレストランがあった。赤いてんとうむしが目印で日本にある。4年前にミュンヘン本店に行ったことがある。なつかしい。

ドイツと言えば…のビールにソーセージは「歩くビア樽」と化しつつある相方ユウさんに任せ、「歩く砂糖壺」こと私は甘い系で。

ほの温かいリンゴのパイ包みにヴァニラたっぷりのアイスクリーム、黄金コンビだな。
日本ではお高いベリー類もたっぷり散らされている。おトク感あるな。

午後9時25分発、ルフトハンザ・シティライン304便でトリノへ。

1時間余りのフライトは出発が遅れ、着いたら午後11時半だった。タクシーを20分ほど待っただろうか。雨が降っている。ちょっと寒い。

空港からタクシーでトリノ市街へ。20分余り、34ユーロ。

トリノ・ポルタ・ヌオーヴァ駅近くのホテルに着いた。午前1時近かった。ホッ。弾丸トラベラーはガンガン行くぞー、オーッ。