トホホ…プレスクール3日目@インド・グルガオン

プレスクール2日目、あえなく欠席。

1歳11カ月の丁稚ケイが夜中、熱を出した。とはいえ40℃を超えても元気で、走り回っている。

ぐったりしていないから大丈夫だろうけれど…。朝になっても38℃だった。休ませることにした。

双子をゼロ歳児から保育園に預けた姉からメールがあった。

「保育園デビューの典型的パターンでは。ケイクンも戦っているねえ。2歳になると熱を出す回数は一気に減ります。1歳のころはしょっちゅうで<またか>だけど、2歳で保育園を休むのは年2〜3日もあるかないかだったと思うな。保育園で強くなるよ、鍛えられて!」

そうか、産みの苦しみ、頑張ろう。

9:00、2日ぶりに登園。

「ケイ、昨日はどうしたの?」先生たちが話しかけてくれる。園に入るなりイヤイヤ攻撃が始まった。輪に加わろうとせず、遠巻きにしている。

なじむどころか後退してるやん…。

小さな一歩、靴を脱いだ。

靴下は嫌がったのでそのままにしていたら、転びながら逃げ回る。

台所洗剤を使った科学の実験、ダンスに粘土細工のクラス…。

盛りだくさんなのに。機嫌が直るのは一瞬だけ、あとは床にひっくり返る。

抱っこしようとしても拒まれ、手がつけられない。途方に暮れる。

「ケイはどうしたいの?何がしたいの?」

科目ごとに入れ替わる先生ごとに訊かれる。ワテにも分かりまへんがな…。

かと思えば私の足にしがみつき「オワイヨ」「オワイヨ」と繰り返す。怖いよ、だろうか。だれもかみつかないよー。そう言っても聞かない。

12:30、デイケア(保育園)へ。

3時間半、ずっと泣かれっぱなしだった。私も泣きそう。心のバネがすり切れそう。

入り口にある広いテラスでぼやく。「私も消耗してしまって…」。

先生たちに慰められた。

「ゆっくり、ゆっくりね」「3日でなじむ子もいれば2週間かかる子もいる」「みんな最初はそうだったわ。もっとすごかったわよ」。

ホッとする。少しずつ、と言い聞かせる。でも、どこかで「早く」と思っているのだろうな。

お楽しみのランチは…。

カディパコラ(野菜天ぷらとヨーグルトのカレー)、オクラ(ビンディ)のカレー炒め、キュウリ、ロティ、ご飯だった。

野菜の天ぷら(パコラ)がやわらかくて、白身魚のすり身みたい。ヨーグルト入りカレーもちょっとスパイシーだけれど、やさしくまとまっている。

ケイは泣きじゃくりながらも、しっかり野菜天だけ食べていた。

オクラは揚げてあるのか、歯ごたえがちょうどいい。どれもこれもレシピを教わりたい。

13:30、強硬手段。

だれが抱っこしようとしても手を振り払い、この世のすべてを拒むかのように跳ね回る。

ヘトヘトになっていたら、先生2人に耳打ちされた。「少しの時間、私たちに任せて。ママがお仕事をする間、ボクはここで勉強する。それがだんだん分かるはず」。

東京の一時保育でも別れ際は泣いても、出て行けばすぐ遊びだした。

「ままー」。半地下の教室からケイの叫び声が1階まで響いている。グッとくる。いや、大丈夫なはず。

16:00、再び園へ。

デリーの日本大使館で用事を済ませてから帰って来た。なぜかリュックを背負っているケイはミニカーに夢中で、こちらに気付かない。ホッとする。

「出て行ってすぐ泣き止んで、サッカーをしていましたよ」。

先生が携帯で撮った動画を見せてくれた。小さな画面の中で、ケイはボールを蹴ってはしゃいでいた。あぁ、よかった。さあ帰ろう。

少しずつ、でも大胆に。バランスが難しい。

車に乗って10分後、道ばたに止められた。

あれ、何だろう。今日の運転手さんは全く英語が通じない。どうやら罰金を払っているようだった。シートベルトをしていなかったからか。

気温43℃、停まった車の中で15分…。

何かの罰ゲームか。じりじり焦がされているような。トホホ、こんなのありー。