手にするだけで時空を超える「旅おやつ」。

口にすればいつだって大好きな場所、人、時代がよみがえる・・・。そんな偏愛おやつたちを紹介します。

山珍の豚まん（岡山）

高校時代からの偏愛アイテムです。

ウズラ卵1個、豚の角煮はゴロゴロ入っています。タレをつけてアツアツをめしあがれ。

ただし真っ二つに割ると、なかから桃太郎、じゃなかったうずら卵がポロリン、こぼれ出ますから要注意・・・などとうるさく説く「豚まん奉行」です。

「山珍の豚まん命」という、何のヒネリもない投稿名で「タウン情報おかやま」に駄文を送っていた青春時代がなつかしい。1個300円。

広東菜館　山珍 086-222-231

打吹公園だんご（鳥取）

鳥取土産の定番で抹茶あん、小豆あん、白あんの3色が愛らしい。

本店で出来たてのやわらかさを知ってしまうと後戻りできません。

日持ち3日だがなるべく早く早く、と急かす「だんご暴走族」になるのでした。

パリで開いた「和のおやつコンサート」でフランス人にふるまい好評でした。創業120年、鳥取の老舗のだんご1本ずつ手で串に刺すのだとか。

境港出身の相方ユウさんは子ども時代、兄と奪い合って食べたといいます。「大人になって10本を一気に食べる念願を果たした」。10本入り900円。

石谷精華堂　0120-23-0142

御池煎餅（京都）

御池煎餅もパリの「おやつコンサート」で持ち込みました。

さくっ、しゃりっとはかない食感が京都らしい。おしょうゆだれが、ごくほんのりと甘さを足すのが潔い。

日持ちするし軽いし、ラベルも味があります。22枚入り1155円。

亀屋良永　075-231-7850

福だるま（京都）

三条大橋のたもとにあるお豆やさんの人気アイテムです。

初めて出会ったのはイラストレーター・カンバラクニエさんの個展でした。和紙にくるりとひと包み渡されました。

ほんわかして、ひょうひょうとした表情がたまりません。

袋ごと土産として渡すよりもティースプーンに1個添えたり、手製の焼き菓子にしのばせたり、アイスに添えたり…。

ひょっこりおとぼけ顔がいとおしい。90g入り320円。

本家 船はしや　075-221-2673

Mai caféのヴァニラシロップ(千葉)

房総どまんなかにある「あぜみちカフェ」で、手作りシロップに出会いました。

てんさい糖を使っていて、有機栽培のヴァニラビーンズがたっぷり！ぜいたくに香ります。プリンやフレンチトーストやアイスクリーム、ヨーグルトにかけてどうぞ。いつものアイスが大変身、魔法をかけるシンデレラアイテムです。

ヴァニラシロップが家にある、と思うだけで幸せなのでした。120ml、650円。

Mai Café 0436-96-1275

中野製菓の黒かりん糖（東京）

シアトル旅の友・アミさん一家いわく「東京一」。異議なしっ、と両手両足を挙げてしまいそうになります、本当に。

賞味期限は1カ月、でも揚げたて3日以内がお勧めです。

板橋の工場で買うなり袋を開け、駅まで30分を歩きながら最低、1袋はカラにしてしまうのでした。

10袋買うと１袋おまけしてくれて、たったの1000円です。

細くてパッケージのきれいなかりんとうを見ると「みなさーん、おいしいのはこっちですよー」と、勝手に客引きしたくなるのです。

中野製菓　0120-00-5585

喜福堂のあんぱん（東京）

巣鴨の地蔵通り商店街で4代続く老舗の手作りです。

何気なくいただいてびっくりしました。君、そこいらの子と違うなぁ。ほおばれば「コレおいしいね」って言い合って、その場を和ませるような。

パンがふんわり、ちゃんと店で練っているあんを包みます。

粒、こしとも1個200円。自称「前世はサヤかスジ」の豆好きとしては粒あん党です。

喜福堂03-3917-4938

近江屋洋菓子店のフルーツポンチ（東京）

創業120年余りの老舗は東欧の街角カフェのよう。

押し付けがましくない温かさ、あか抜けなさ（失礼）、静謐なたたずまいがいとおしい。

525円で楽しめるドリンクバーはマイ応接間、スキあらば行きたいのです。迷惑か。

いつもあるとは限らないフルーツポンチは包みもレトロです。

いまどきピンクの幅広リボンで蝶々結びですから。ほれました。

キウイにパイナップル、オレンジ、グレープフルーツ、ザクロ、バナナ、メロン…フルーツ12種類ほど入っています。

シロップがあとをひきます。いままで食べたフルーツポンチは何だったんだ、と思わず叫ぶポンチです。箱入り2048円。

近江屋洋菓子店本郷店　03-3815-3006

KURUME・ジェラート（福岡）

「応援本能」をくすぐられる店です。頼まれもしないのについつい、通っています。

エダマメやピスタチオ、あまおう、クリ…。どれも地元の素材で手作り感いっぱいです。

久留米に来るたびいそいそと店へ。しつこいっつーの。

入院中の母へはお持ち帰りのカップを買って届けます。粒々がしっかり入ったヴァニラはサラリとして、すっきりした口どけです。

「久留米産エダマメ」が偏愛アイテムです。1個85ml入り280円。

KURUME・ジェラート　0942-38-5088