さぁ、いよいよパンに挟んで焼きます!
お袋、昔使っていたあの鉄板はまだあるの?
「ふふふふ、ちゃんと大事にとってるよ。
35年前にお父さんがどっかで買ってきたやつ」
我が家にはこのような伝家の宝刀がいくつか残されています。
最初、軽く熱してから薄っすらと油を塗るのが秘訣だとか。
乾燥したしわしわの手でお袋は鉄板に油を塗っていきます。
パンを敷いてさっき作ったリンゴジャムを載せて、そしてバター。
「パンに塗るよりもジャムの上に塊でのせるとジューシーになるのよ」
ほほぅ、なるほど。
がしっと挟んで、しばらくするとヘタがぽろりとなるので、むしって食べます。
直火で炙ったパンは美味い!
両面をほどよく焼いたらいよいよ出来上がり。
ぱかっ。うわ〜ぉ!この焦げ目がたまらんな!
パンは表面がかりっとしていて内面がしっとり。
10枚ぎりだと中身が漏れちゃうんだそうです。
お袋曰く「8枚切りがベスト」だと。
中から熱々のリンゴジャムがあれやこれやといい香りを放ち、その隙間からバタージュースがじわじわと染み出してきます。紅玉の強い酸味といいコンビを見せるのがメープルシュガー。上品でありつつもどこへでも浸透していくこの交友力が凄い。砂糖とは次元の違う甘味世界です。
☆With メープルシュガーレシピ4
『伝家のアップルサンド』
材料
紅玉 3コ
赤ワイン
レモン 1/4
8枚ぎりのパン
バター 適量
シナモン 5センチ
スターアニス 1
グリーンカルダモン 2
メープルシュガー 50g
1.リンゴをいちょう切りにする。
2.鍋にリンゴとメープルシュガーを入れて火をつける。
3.さらに赤ワイン80cc、スパイス、絞ったレモン汁を加える。
4.全体をなじませるように木べらでよく混ぜ合わせる。
5.沸騰したら火を弱めて蓋をして煮る。
6.煮詰まって汁気が飛んだら火を消して冷ます。ジャムの出来上がり。
7.ホットサンド用のフライパンを一度熱してから薄く油を塗りつける。
8.パンを置き、リンゴジャム、バターを載せる。
9.ぎゅっと蓋をして加熱する。弱火。
10.しばらくしたらパンのヘタを取り去る。食べる!
11.片面が焼けたらフライパンを逆さまにして反対側も焼く。
12.ほどよく焼けたら出来上がり。2個は楽々食べられる!
*中にミンチやキャベツ、チーズやカレーなどを入れても美味しい。
(『伝家のアップルサンド』おわり)