情熱的でエキサイティングな赤です。
でも、辛くて油ギトギトな料理をするわけではありません。最初はしっとりと優しく、徐々に骨太な深みがでてくる大人のカレー。
素材は畑と森それぞれからパワフルなやつが登場です。
畑からはレッドキドニービーンズ。名前からしてワイルドです。
が、日本語で言うと金時豆。言わばロックと演歌の表裏一体です。いや、マジな話で、それくらい二面性のあるやつなんです。
森からはいつものメープルシュガー。物静かだけど素材と合体すると無限大のウマミ改革を起こします。前者同様、両極の二面性をもっています。
そして、この畑と森の精鋭たちを取り持ってくれるのがタマリンド。東〜南アジア一帯、アフリカなどに生息する木です。なんだ、それなら森の一族じゃないか? はい、そうなんですが、今回使うのは果実部分なんです。
前者二つは押し出しが強いのに対し、こちらはそういったものを和らげる、少し控えめにする、爽やかにする、そんな感じです。
具体的には、とにかく酸っぱい。だから辛いものを中和する力があります。
火照った体温を下げる効果もあるといわれます。ほか食べ物の腐敗を抑えたり、便秘を促したり(あくまで僕個人の経験談です)。
このように、まぁええやんか、なんとかなるよ、と宥めるのがとても得意です。
今回は押しの2つと引きの1つが核となる料理を。
では、そろそろ料理の準備に取り掛かりましょう。
☆With メープルシュガーレシピ9
『畑と森の赤カレー』
(推定調理時間約2時間。約4人前)
材料
レッドキドニービーンズ 1カップ
(A)
レッドレンティル(レンズ豆) 1カップ
トマト中 2個
タマネギ 大1個
ニンニク 1片
しょうが 2センチ
バター 小さじ2
メープルシュガー
タマリンド
塩
スパイス
ターメリック
コリアンダー
ガラムマサラ
カレーリーフ 10枚
パプリカ
レッドペパー
その他メモ
●レシピではレッドキドニービーンズの灰汁抜きをしています。するかしないかは個人の判断ですが、やはり一度灰汁を抜いたほうが美味しいです。
●今回は圧力鍋を使います。なければレッドキドニービーンズを前の晩から水に漬けておく必要があります。
●タマリンドは輸入食料品店やデパートなら手に入ると思います。ここでは固形を使いますが、なければペーストでも可。
●インドでベーシックなベジタリアンの料理です。*バターは可
下ごしらえ
・圧力鍋を使う場合はその場でレッドキドニービーンズを水洗いする。
・圧力鍋を使わない場合は、前の晩に水洗いして5倍量ほどの水につけておく。
・タマリンドをお湯でほぐしておく。種があるのでとりぞのく。
・タマネギとトマトは粗切りにする。
1.鍋にレッドキドニービーンズとその2倍量ほどの水を入れて中火で煮る。
2.赤ワインのようで綺麗な色だが一度ゆでこぼして次は圧力鍋に移し水も入れる。
3.そこに材料の(A)をすべて加えて蓋をせずに煮る。
4.ひと煮立ちしたらスパイスをいれる。
5.次は蓋をして圧力をかけて煮る。(圧力鍋を使わない方は弱〜中火でゆっくりと煮る)
6.煮終えたら蓋を開けて塩の調整をして出来上がり。
(圧力鍋を使わない方は、レッドレンティルが崩れたくらいで火を切ってください)