たまごっ、たまごっ、たまごっ〜〜〜!
冒頭からすみません。ええ、またやっちゃいました。
11月15日の「中華風カレー丼〜天津編」に続き第二弾。
いやぁ、本当に天津飯って美味しいですよね。
玉子が香ばしくて、あんかけによるご飯の舌触りと喉越しがいい!
Ummmmm・・・・たまらない。
小さなことをしつこくやり続けてしまうような性格の僕には、天津飯は構造的なおかつマトリクス的で眩しい存在です。そんなわけで今回もまた天津飯をカスタムします。
が、調理を始める前に少し玉子について。
というのも玉子はいったいいくつ使えばいいのか!?
昔バーを経営していた時代、この話題がよく肴になりました。ここからは回顧ドキュメント形式で。
天津飯って日本生れの中華なんやろう?
そのようやな。
いっつも思うねん。中華料理店なんかじゃいったい何個の玉子を使うのかなって。
それは一概には言い切れへん。そもそも殆どのお店では数なんて数えていないはず。
なんで?玉子の粉を水で溶くだけとか?
いや、それはないやろう。少なくとも僕が勤めていた店では100%本物の玉子や。
じゃあカワムラは片手で玉子を割ることが出来るの?
当たり前やん。
おっと自慢してんの?
そんなわけないやろう。聞くから応えただけや。狭い厨房やったから大きなボールをもって玉子が入った箱のところまで行かなあかん。
で、片手にボールをもって、もう片手で割るわけや。「トン・カッ・シャー♪」と、延々そのリズムで。
なんでそのリズムなんや?
チーフに教えこまれたんや。「料理は身体と音(リズム)で覚えるもの」って。確かにそうなると、頭の中は空っぽでも手だけは割り続けられるようになる。
で、いったい何個くらい割るんや?
もう本当にいろいろ。まぁ通常の日なら1回で割るのがおそらく30〜40個ほどかな。
「トン・カッ・シャー♪トン・カッ・シャー♪」と楽器みたいに延々と。
で、それで何人前できるん?
そんなことわかるわけがない!数えてる暇あったら、その店は潰れてる。
店の天津飯ってふわふわの分厚い玉子焼きやん。あれがうまいねん。やっぱり5個くらいは使ってるんかな〜
どうかな。あ、そういえばお前さんも確か以前中華料理店で働いてたっていってたな。自分でも天津飯を作ることはあるのか?(と、店の若いバイトに尋ねる)
はい、自分でも作ります。僕はいつも10個いれてます。
はぁ、うそやろ!?まさか、それ1人分?
もちろん。玉子が好きなもんで。
好きにもほどがある。アホな男や!
これはすべて実話です。
今から20年近くも前のこと。何度もそんな話になったせいか、僕の頭の隅にはずっと「天津飯の玉子は何個か」という疑問がへばりついています。
で、この長い年月のあいだで、実際に僕は幾度となく実計測に挑んできました。しかし、これがいまなおすっきりとした結論を得られないままでいます。いくつかの難関が存在するのです。ひとつは中華料理用のオタマ(おおぅ、この言葉も玉子とかぶってる・・・)自体にいろんなサイズがあるという事実。
勤めていた中華料理店では、玉子専用のオタマが存在していました。かといって必ずこれを使っていたわけではない。8割は調理用のオタマですませてしまうのです。
で、調理用ってのもいろいろあって困ります。チャーハン専用のオタマなどは、炒め物や煮物用のオタマに比べて、小さい、いや浅いといったほうが正しい。
結局、営業中はスピードが重要なために量感を間違えたくないという理由から、その調理用のオタマを使ってしまうのだと思われます。だから今でこそいえる話で、たまにボールの中にたっぷりとある玉子にチャーハンの米が3粒ほど浮いていたりすることもありました。あははは。
僕は洋食などに使うレードルも含めると、オタマといえるものを20個くらい持っています。それらをいろいろと使いかえ、玉子の量を測ろうとしてきましたが、ある頃に凄いことに気づいてしまうのです。それは、いくら計測しても個数はわからない!ということに。
そんなわけで、ひとまず2個と書くようになったわけです。最終結論はお好み!てか。(昔から道草が得意)
おっとっと、話が長くなりました。
進みまして、お次はご飯へ。
今回はなんとスパイスチャーハンを作ります!Waooo
いろんなイメージがわいてきますね。
ドライカレー、辛口甘口のケチャップライス、ニンニクとブラックペパーをきかせた大人のチャーハン、野菜たっぷりのヘルシーチャーハン・・・・・・。
今回はシンプルにカレー粉だけで炒めます。
カレー粉は何でもいいです。自分のお気に入りのものを。
具はハム、タマネギ、白ネギ、ニンニク、ショウガ。
味付けは塩のみ。
そしてもうひとつのポイントはあんかけ。
鶏がらなどのスープと醤油というのが基本形ですが、今回はこんなスープに挑戦してみました。
ショウガ湯をこしらえて、醤油で味付けする。そしてwithメープル!
単なる甘みではありません。ダシとして使ってみようという案です。
毎回思い知らされる、メープルのあのゆっくりとした旨味の爆発を期待してのことです。
で、これが本当にはまったんです。
肉類や魚介類の旨味は確かに魅力なのですが、やはり淡白の極みを感じるのはとても幸福感があります。なんかこう、エンジンが轟く3000ccのリッチな車から、軽快なエコカーに乗り換えたような、そんないいことをしているようなハッピーさです。
3口目あたりから細かい鮮やかな旨みがじんわりと舌に響いて来ます。ガソリンはわずか、音も静か、だけどトルクもスピードも大排気量の車に負けていない。メープルシュガーがまさにそれ。Oh my egg…..
今回もめちゃ実用的なレシピですから、さっそくお試しくださいまし!
☆With メープルシュガーレシピ33
『中華風カレー丼〜天津編PartⅡ』(1人分)
玉子 2個
ハム 2枚
タマネギ 1/4個
ピーマン 1/2個
白ネギ 適量
ニンニク 少々
カレー粉 小さじ1〜2
マスタードシード 小さじ1/2
塩 少々
スープ
水 1カップ強
醤油 大さじ1
メープルシュガー 小さじ1弱〜
ショウガ たっぷり(5gくらい)
仕上
酢 小さじ1弱
片栗粉 小さじ1〜2
油 適量
ごま油 少々
ごはん 好み量
1.しょうがを細かくみじん切りにする。スープの材料をあわせて5分ほど煮る。
2.ハムや野菜を賽の目切りに、ニンニクは細かくみじん切りにしておく。
3.玉子を溶く。片栗粉に水を加えて混ぜる。
4.フライパンに油、マスタードシードを入れて火をつける。ぱちぱちと弾けてきたらハムや野菜を炒める。
5.ご飯を加えてしばらく炒めた後、カレー粉と塩を入れてよく混ぜる。
6.出来上がったチャーハンを丼の中に盛りつける。
7.再びフライパンに油をいれ、玉子を焼く。強火でよくかき混ぜるとふんわりとなる。
8.焼きあがった玉子をチャーハンの上に載せる。
9.再びフライパンに、煮ておいたスープを注ぐ。
10.醤油や塩、メープルシュガーなどで味の調整をして、整ったら水どき片栗粉でとろみをつける。
11.火を切り、ごま油をひとたらし。もう一度よく混ぜる。
12.どんぶりの中にとろとろと注いだら出来上がり。