そぼろマサラのレタス包み×SJ+レシピ!★

シャ、カシャカシャフライパンに油とクミンシードを入れて火をつけ、しばらくしたらニンニクのみじん切りもここでショーユをいれてもうまいっす
メープルシュガーが全体をまとめてくれます料理を終えて我に戻った僕はカメラをもって河宮の背後から負けじとカシャカシャカシャそぼろマサラのレタス包み食べちゃっていいですか?
ちょっと俺のカメラで撮ってくれ。ほら、こうやって手に持ってるところを

そのうち、と思っていました。
スパイスジャーナル(SJ)とのレシピ連動企画!

スパイスジャーナル(略してスパジャー)というのは僕が作っているA5サイズの小さな雑誌です。

スパイスをテーマに、料理はもちろん、薬学博士と連携してのスパイスの化学分析、刺激的な紀行エッセー、スパイス料理店の取扱説明書(トリセツ)、人にフォーカスした味のポートレイト、心のスパイスとしてヨーガなどなど、中味はとことん大きく多岐に渡っています。

そのスパジャーとの連動企画をようやく実現させることができました。
本とブログの連携レシピってのはおそらく前代未聞ではないでしょうか。

どういうものかというと、一つの料理を進めていく中で、本とブログのそれぞれでカメラを変えてみました。ブログはカワムラのカメラ。スパジャーは河宮拓郎のカメラ。

河宮というのはスパジャーのアシスタントでありまして、元は東京のバイク雑誌の編集、その後大阪のグルメ雑誌の編集、そして最近はフリーランスライターとして活躍中です。

二人の視点でどんな違いが生れるのか!僕にも分かりませんので、皆様からご意見を伺えれば幸いです。あ、スパジャーのほうは2012年1月末発行予定の08号です。

ということで今回はライブ形式でお届けしたいと思います。では、どうぞ!

いつものように撮影用のテーブルの上に本日の原稿を数枚おいてあります。
河宮がゆっくりとそれを手にして目を通します。彼はとにかく間合いが長く、言葉が殆どない。ようするに超マイペースな性格です。

「ええ・・・・今日のお料理は、と・・・・・はぁ〜〜〜?そぼろ、のマサラ、をレタスで包む。なんですかそれ?」。

「なんですか」。この言葉を聞くと僕はテンションが急上昇します。

「それはね!ほら中華でよくあるやん、甘辛い味付けの挽き肉をレタスで包んで食べるやつ。あの感じなんやけど、もう一つ別の入口があってやな、インド料理のキーマてあるやろ?あれ、インド人かパキスタン人か知らんけど、普段はドライ状のものをスプーンで食べとんねん。で、これがまた辛くてしょっぱいんや。だからそこんとこを紡いでるわけや」

「・・・・・・・・・・・・・・」

河宮の黒縁メガネが鈍く光ります。

でも、僕は話を進めます。
「でやな、この戦いを平和にするために俺に何ができるんやと考えた結果、インドに頼らないスパイスの展開と、中国に媚びない素材の選択が必要と思った次第。

それはつまり、折衷ではなく、お互いの歩み寄りつつも引くところは引いて、という絶妙な関係性や!うぐっ、うふふふふふ・・・・・ほうら、平和が訪れたやろ?」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「ほいほい、さっそく料理を始めるで。はい、これが今日の素材!はよ撮って」
「えっ、あっ・・・はい。しばしお待ちを」

そういって河宮が手にしていた原稿をテーブルの横へ置いて、慌ててケースからカメラや三脚を取り出します。僕は自分のカメラでちゃっちゃと撮影終了。簡単なカメラですから・・・・というより殆ど性能をわかっていないのでいつもお決まりのセッティングなのです。

3分後、河宮がようやくキッチンに入ってきました。
「おまたせしました」カシャ、カシャカシャ

「フライパンに油とクミンシードを入れて火をつけて。そんでもってしばらくしたらニンニクのみじん切りも」
カシャカシャカシャ

「では、まず肉から炒めるなり!チャッーーーー」
(カワムラ、料理に夢中になり撮影忘却。僕は料理をしだすと、必ずといっていいほど料理以外のことが頭の中から消えてしまいます)

「色が変わればブラックペパーを投入。これ、粗挽きがベスト。なけりゃしょうがない。でもってさっさと野菜もいれちゃおう。わさっ。カツカツカツ」(おたまの音)

「あ、タマネギを入れるところで止まってください」。カシャ、カシャ、カシャ

「そしたらここでほかのスパイスや。ほいさっ、えっさ、ほいさっ」
(実際にはスパイスを1種類ずつ入れていますがカレー粉でOK)
(カワムラ、すっかり撮影忘却のまま)

「あとはガラムマサラをほいっ!さっくさっく混ぜていこー!Oh!」
カシャカシャカシャ!
「あ、カワムラさん、ご自分のカメラはいいんですか?」
「おおっと忘れてた」

「そして、味噌と砂糖。いやいやメープルシュガー。おいしくなぁれっ、どやさっ〜〜〜!」
カシャ、カシャカシャ
「カワムラさん、ここポイントなんじゃ・・・・?」
「お、また忘れてた!」

「仕上げにレモン果汁をたらしてよく混ぜれば出来上がりのリー! はい、完成の写真いっちゃって〜〜〜!」

カシャ、カシャ、カシャ。
料理を終えて我に戻った僕はカメラをもって河宮の背後から負けじとカシャカシャカシャ。

カワムラ撮影

「OKで〜す。食べちゃっていいですか?」
「アカ〜ン!ちょっと俺のカメラで撮ってくれ。ほら、こうやって手に持ってるところを」

「これ、なんだかスパジャー用より旨そうに写ってませんか?」
「はっはっはっはっは〜〜〜〜。しょうがないわ、細工はせーへんで」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「はい、食べてよし!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・しゃきしゃきしゃきしゃき・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、これはうまくていけません。あぁうまい・・・・」

そこへ突然どこからかカミさんが現れてビールをぷしゅっと開けたかと思えばレタスにそぼろマサラを詰め込み食べだしました。

僕の分ですか?ふっふっふっふ・・・・実はフライパンの中にまだ少し残しておいたのです。白ご飯をよそって、その上にふりかけてパクパクパクパク・・・・。

せっかくなので次回ももう一発。
カボチャのクリームスープをお届けします。
ええ、もちろんそちらもスパイスwithメープルです!

☆With メープルシュガーレシピ34
『そぼろマサラのレタス包み』(1人分)

タマネギ       1/2個
ピーマン       1個
白ネギ        適量
鶏挽き肉       100g
カシューナッツ    25g *なければピーナツでもよい
レタス        1/4個
レモン果汁      5〜10cc
メープルシュガー   小さじ1
味噌         小さじ1
オイル        小さじ2

ニンニク       1個
おろしたショウガ   小さじ1
ガラムマサラ     小さじ1
カレー粉       小さじ1〜2
クミンシード     小さじ1/4
ブラックペパー粗挽き 小さじ1/4
塩          少々

.タマネギ、ピーマン、白ネギは1センチ角に切る。

.ニンニクはみじん切り、ショウガはおろしておく。

.カシューナッツは一度油で揚げてから軽く塩をして、包丁で粗めに切る。おつまみ用のナッツ、またはピーナツでも代用可

.味噌は少し水を加えて溶いておくと後から使いやすい。

.鍋に油とクミンシードを入れて火をつける。

.小さな泡が出てきたらニンニク、肉の順に加えてよく混ぜる。

.肉の色が白くなったら塩を少々、ブラックペパーを入れてよく混ぜる。

.次に野菜をすべて入れて混ぜながら炒める。

.全体に火が通ったらカレー粉、ガラムマサラを加える。

10.そして味噌とメープルシュガーを加えたらよく混ぜる。

11.最後にレモン果汁を入れてよくかき混ぜたら、そぼろマサラの出来上がり。好みでパクチーなどを振り掛けるとよい。

12.レタスを手でもぎ、流水で洗う。

13.皿に添えれば完成!

我が家のカレーリーフ 冬なのに新芽が続々 Photo 河宮Photo 河宮Photo 河宮我が家の黒柴犬クロ Photo 河宮