メープル小屋「シュクルリー・ド・ラ・モンターニュ」の大食堂にお皿が運ばれてきた。どれどれ。地元産ハムとソーセージ、農家風卵焼き、そしてパンケーキ、マッシュポテトがどかーんと。
献立には「農場製スフレ・オムレツ」とあった。お味見させてくださいな。ふわふわというよりはしっとりしていて、しゅわふわという感じ。レストランならココットで一人分ずつ焼くところ、ここは農場。大きく焼いてざっくり切り分けて。気取らなくていいな。
薪で焼いたパンをかじりながら、さーてどれから食べようかな。相談しよう、そうしよう。
たっぷりメープルシロップをかけていただきます。最初はえっと思うけれど、少々、パサつく肉も、すっきりしっとりまろやかに。
和食におけるみりんと思えばウンウン、分かる分かる。同じだな。
瓶から直接、シロップを回しかける。ジャガイモにも、ハムにも、パンケーキにも。何だか醤油に見えてきた。なんてぜいたく。
いいなぁ、小学生らしくて。大人も牛乳で乾杯。
さあいただきます。「シロップをちょうだい〜」「ボクには牛乳を」。テーブルごとに英語、仏語が飛び交う。
小さな小屋が土産店になっている。中には自家製のメープル製品がずらり。シロップにシュガー、バター、ジュレ、キャンディーにチョコレート…。
人気は「タルト・オ・シュクル(砂糖のタルト)」で、すぐ売り切れた。案内するステファンは大忙し。厨房に電話で訊いていた。「タルト、まだあるかな?」
へーえ、こんなのもあるんだ。おいしそう。焼き肉のタレみたい。さぞお肉がやわらかくなるだろうな。
迎えのバスが来るまで森で遊ぼう。1000本以上のサトウカエデに、シロップをとるためのバケツは2500個ほど取り付けられている。3月末、日中でも1℃か2℃。しっかり厚着して、駆け出そう。
メープル小屋で説明、再び。
小学生4、5グループがこの日、やってきた。いずれもモントリオール中心部からとのこと。順番に砂糖小屋に招き、説明するステファン。グループごとに英仏語を使い分ける。さすが。