ここのところ「空港運」のない私、今回は大丈夫かな…。荷物代はスーツケースとチャイルドシートで18カナダドル(1500円)。出国は問題なし。
モントリオール〜バンクーバーは3681キロ、5時間27分でも国内線、食事サービスは有料になる。何か食べておこう。カナダ中にあるドーナツチェーン「ティム・ホートンズ」へ。
カナダのファーストフォードといえば…の「ティムホートンズ」は大きさ、甘さとも「想定内」で親しみやすい。いろいろ楽しめる10個入りの「ティムビッツ」にしてみた。1.99ドル(170円)。手提げボックスをワクワク開ける。ベニエ(ふわふわ揚げドーナッツ)、はちみつがけ、チョコレート、ラズベリー…。
マイ機内食にメープルのサブレ…のはずが。
どっかんと手のひらサイズで0.89カナダドル(75円)。5時間半のフライトのお供になるはずが、もうかじっちゃってるよ、私…。トフィーのようなメープルが顔をのぞかせて、そこだけカリカリカリ…。
もわっとした食感はいかにも北米の味。
ティム・ホートンズの仏語看板に目が留まる。
「デジュネ(Dejeuner)」はフランスでは昼食のこと。「ランチ、正午まで」? いやここはケベック、デジュネは朝食をさすのだった。フランスでは「夕食」にあたるディネ(diner)はケベックでは「昼食」になる。ややこしい…。
エア・カナダ183便はびっしり満席だった。しかも3列席の真ん中、小山のような男女に挟まれて5時間半、丁稚ケイはエビ反りになって泣き続けた。まだかな、まだかな。何度も北米大陸、横一直線のフライトマップを見てしまう。
バンクーバー空港にはシアトルの友・エツヤさんが迎えに来てくれた。た、た、助かった。
陸路でびゅーん2時間半、シアトルをめざす。空港から車で30分ほどで国境へ。カナダとアメリカ国旗がはためく「ピース・アーチ」の向こうはアメリカだ。
高速道路の料金所みたいに車窓からパスポートを差し出す。お決まりの「滞在日数は?」「いつ帰る?」の質問の後に「あちらへどうぞ」。何じゃそりゃ。
悪役レスラーみたいな審査官にEチケットを出す。書類も書いてOKになった。どうやらパスポートに押されたはずのNYでのアメリカ入国スタンプが見つけられなかった模様。それだけなのね。エツヤさんによれば「ま、想定の範囲内」。
午後7時、シアトルに着いた。おなかがキュルル〜。ケベックとの時差は3時間あるから真夜中ぐらいか。どおりでおなかが空いているはず。手製ミートソース・スパゲティでもてなしてくれた。懐かしくさっぱり。「初めまして」のシアトルで、手作りの味。うんと温かい。
「この部屋、自由に使ってください」。エツヤさんが案内してくれた。うわー。キャー。ベッドの上に寄り添うのは大好物のケトル・チップスじゃありませんか。しかもずっしり369g入りのパーティー・サイズ。クククー、泣きそう。ニクイなぁ。
私にとって「エツヤさん=トレーダー・ジョーズ」なのだった。帰国するたび米西海岸生まれのオーガニック・スーパーのオリジナル製品をいただくのだった。ナッツにドライフルーツ、エコバッグ…。どれもツボなものばかり。とうとうお店に行ける日が来たのね。
持ち帰りできないものは胃袋と記憶に収めよう。ザクロ入りヨーグルトに、たっぷりベリーとバナナをのせて。さっぱりおいしい。
東京のライター・アミさん&生後10か月のリリちゃんを、シアトル・タコマ空港でお出迎え…というには待たせちゃってごめんなさい。よくいらっしゃいました!と、前日に着いたばかりなのにマイホーム状態で話す私&丁稚ケイ。ダブル子連れでシアトルをめぐります!
西向きは時差ボケがきつい。止まったら眠くなる!アミさんたちはたった3泊、ガンガン行こう。ダブル子連れパワーさく裂、荷物を車に積んだまま、さっそく街を探検する。
シアトル発祥のスターバックス本社の前でパチリ。学校みたいな建物。