シアトル編 [3]

98歳のライラを訪ねた。98歳のライラを訪ねた。

大阪のライター・ハルミさんが4年間、一緒に暮らしたというライラ宅にお邪魔した。

彼女は湖の見える自宅で一人暮らしを続けている。クロスワードを楽しんでいるところ、笑顔で迎えてくれた。
 
湖の見える部屋で。Just happy !湖の見える部屋で。Just happy !

とても98歳とは思えない。声もしっかり、何より愛くるしい笑顔が素敵で、ぎゅうっと抱きしめたくなった。

健康の秘密は?ライラに問う。大きな声が返ってきた。「Just happy !」。ジャスト、ハッピー。思わずオウム返しに言った。シンプルで強い言葉だな。涙が出そうになった。ただ幸せを感じるって、どんなに難しいか。

思い出のテネシーワルツ。


98歳のライラおばあちゃんが16歳で結婚した。彼女はテネシーワルツの歌詞そのままのエピソードの持ち主という。夫となる人にはガールフレンドがいたけれど心変わりし、ライラを選んだのだとか。ライラいわく「ただほほ笑んだだけよ」。

49回目のジャーマン・チョコレート・ケーキ。49回目のジャーマン・チョコレート・ケーキ。

ライラの息子ケンとリンダ夫婦がほぼ毎日、ライラ宅で世話をしている。

ケンの誕生日にリンダは毎年、ジャーマン・チョコレート・ケーキを焼くのだとか。台所で教えてもらった。

ジャーマン・チョコレート・ケーキは3層になったデコレーションケーキ。ココア生地のスポンジに、ココナッツ味のフロスティング(クリーム)を挟む。アメリカではスーパーでも買える。

 

なぜジャーマンチョコレートケーキだったの?なぜジャーマンチョコレートケーキだったの?リンダ。

「たいした理由はないわ。おいしいから」。

19歳で高校の同級生だったケンと結婚。3月で69歳になったケンのために、毎年、同じケーキを焼く。素敵だな。

 

アメリカのお菓子作りに欠かせない計量カップ。アメリカのお菓子作りに欠かせない計量カップ。

スケールは使わず、何でも計量カップで量って焼くのがアメリカ流。

1カップは240mlで、2分の1、3分の1などが1セットになっている。レトロなオレンジ色がかわいい。

 

スポンジ生地が焼け上がった。スポンジ生地が焼け上がった。

アメリカでは浅めの丸型3つで焼いて、クリームを挟む。

日本だと1個の型で焼いて、薄くスライスするのが主流だけれど、切る手間が省けていいな。

 

仕上げにフロスティングを塗りつけて…。仕上げにフロスティングを塗りつけて…。

挟んだのはココナッツとピーカンナッツ入りのフロスティング。ケーキの周りにはチョコレートのフロスティング。なかなか凝っている!

 

2時間後に出来上がり!2時間後に出来上がり!

愛情たっぷりのバースデーケーキには、真ん中に真っ赤なサクランボを1個だけのせるのがリンダ&ケン流。「周りに、たくさーんローソクを立てないといけないからね」。リンダがいたずらっぽくウィンク。

 

バースデーソングを歌ったら…。バースデーソングを歌ったら…。

大きくカットしていただきます。素朴でしっかり甘いアメリカの味。

 

ライラおばあちゃんも、パクリ。ライラおばあちゃんも、パクリ。

「この家で過ごせて、私は世界で一番幸せ」。大きな声で話してくれた。「ただ、あなたが幸せになることを選びなさい」。98歳の放つ言葉は、キラキラと眼下に見下ろす湖のように輝いている。