日曜午前10時、ブランチへ。
いい天気!シゲコさんとブランチに出かける。
アパートのエレベーターを2度、見送った。食材の入ったタッパーをイケアの青バッグにたっぷり詰めた人たちが次々、下りていく。みんなピクニックに行くらしい。もう真夏だな。エンジョイ!
日曜も開いている菓子店「エリック・エメリー」まで歩く。
通りかかったカトリック教会はフィリピンの人たちで大にぎわいだった。
また三つ編みパンにした。昨日のマノール百貨店製と比べてみよう。
マノールの方がふんわり、日本的だった。エメリーはちょっとパサッ、ガサッ。好みだな。
両手からはみ出るサイズというのにムシャムシャ、ちぎって食べてしまった。
午後1時、まかないごはん。タイ風?イタリア風?パスタとサラダ。
帰って明日の「Sweets for Thought」デモのための準備をする。
「宮城がんづきUNHCR版」を蒸し始めた。くるみの替わりに缶詰のスイートコーンを散らす。
直径20㎝のセイロで5台ほど蒸す。
東京・合羽橋で買ったセイロ、最後のお勤めだな。
旅行中フル回転だった。ありがとう。
UNHCR勤務のトシさん、米スタンフォード大のインターン・アリスが助っ人に来てくれた。
アフリカ・ウガンダ出身のオリビアも。おやつ教室を開いてくれるから。
まかない係はトシさんだった。
エビ入りカッペリーニ、ボウルいっぱいのアプリコット入りサラダ。
昨日のタイカレーで残った食材の横展開だった。
「サラダにオレンジ色が欲しくて、いろいろ試して、あんずがあうのに気付いた」らしい。すばらしい。フレッシュのあんずは日本ではなかなか手に入らない。めいいっぱい楽しんでおこう。
菜食主義のアリスのためには、ジャスミン米のチャーハンを作っていた。心づかい、やさしいな。
長年の付き合いらしいオリビアが突っ込んでいた。
「トシ、これは何料理なの?」私が首を突っ込む。「タイ風パスタ、でしょう」。
青トウガラシが入っていて、どこかエスニックだったから。トシさんはキッパリ言った。「いえ、イタリアンです!」。失礼しました。
午後3時、アフリカおやつ教室、はじまりはじまり。
「じゃあここからはオリビア、お願いします」。彼女は35歳の長女を筆頭に3姉妹の母だった。ジュネーブに住んで10年になる。
ウガンダでよく食べられるおやつを教わろう。
まずはローストピーナッツだった。塩と水少々をまぶしてオーブンでからいりするだけ。
「ごまがあったら混ぜてもいいわね」。まるでビールのお供、和の味にも通じる。ちょっとうれしい。
バナナの揚げ菓子「カバラガラ」を披露してくれた。待ってました。
「バナナフリッター」と説明してくれたが現地では何と言うんだろう。
「カバラガラ」。オリビアがゆっくり言った。へーえ、歌うような名の揚げ菓子、アフリカの大地みたい。「カバラ、ガラ」。アリス、シゲコさんたちと声をそろえた。素敵な響き、気に入った。「カバラバラ」も明日、イベントで試食してもらおう。
詳しくは帰国後、レシピ付きで報告します!
かりんとうにも挑戦。
難民配給食料でもう1品、できないかな…と考えたのが「かりんとう」だった。小麦粉、砂糖、油、塩、水という材料はぴったりだけれど、うまくいくだろうか。イーストも卵も使えないし…。
シアトル旅の友アミさんに頼みこんだ。「東京一おいしい」と、私たち2人で認定している板橋の「中野製菓」に取材までしてもらった。
作り方のコツを教わり、ドーナッツ生地をヒモ状に伸ばして揚げる。黒みつをからめて乾かした。うーん、何かが足りない。何かが違う。でも気は心、持っていこう。
ナツミさん母娘がくれた「ふつうスイス菓子セット」を試食する。
スイスの「ふつう菓子」の一端をかいま見て…と、少しずつ選んで渡してくれていた。さっそくいただこう。
スパイスクッキー「レッカリー」。ねっちり、ほんわり。
舌にのせる。じんわり、口の中をスパイスの香りで満たしながら溶けていく。フランスのパン・デピスのソフト・バージョンみたい。
スイスくるみ最中「エンガディナー」。ずっしり。
生協のを贈ってくれた。タルト生地がほろほろで、くるみはまさに「あんこ」みたい。もう少しスパイスを控えめにした方が私は好きかも。
ジュネーブで知り合った同僚と今秋、結婚式を挙げる居候先・シゲコさんに贈るのにいいかも。しっかり味を覚えておこう。