久留米に3週間、滞在した。
11月半ばに東京を出る直前、母の残り時間が「年内になるかも」と告げられていた。
東京に帰っている場合じゃない、復路はキャンセルかも…内心、思っていた。
でも母が逝って足止めの理由がなくなった。予定通りの帰京が切ない。さみしい。
まさか今回、母を見送るとは。
甥っ子と丁稚ケイが眠ってから、姉と天国に逝った両親について話す。
父の最期、私は小4だった。がんと知ったのは後からだった。命がかかっているほどの病気と知らなかった。がん、と聞いていたところで分かっていたか、どうか。
2つ上の姉は私より、いろんなことを覚えていた。
父は入院して8カ月後に亡くなったこと、私は「鼓笛隊とか、何やかや」で、あまりお見舞いに行かなかったこと…。
今にして思う。本当にどうでもいい理由だな。もっと会っておけば…。
母と同じことを思う。「お父さんは最期、泣いとった」。姉はかみしめるように言った。
福岡・天神へ。
「供養がわりにケーキでも」。そう誘われて出かける気になった。
クレープ店「ル・ブルトン」でガレット・コンプレをいただく。
そば粉のクレープに目玉焼きとハムとチーズの定番、しゃべり倒す。
「ナカタナカ」で大人様ランチを。
夕方に久留米から来た姉と甥っ子と待ち合わせる。
「究極のチョコチョコ盛り」とあった。
大人様ランチはカレーにエビフライ、茶わん蒸しに焼き魚…全12種類だった。
ヤクルトも大皿に載ってきた。うふふ。
さらにご飯のおかわり自由、コーヒーもついて1480円なんてオトクすぎる。
甥っ子ユウはなぜかハムカツ好きだった。どこでもハムカツを頼んでいる。渋いような、お子さまなような。
「ちゃんぽんセンター久留米本店」へ。
ラーメンで有名な久留米だけれど、ちゃんぽん店も多い。どこも子連れフレンドリーなのでありがたい。
母の手続きで市役所通い。
書類が足らずに出直す。4度目でようやく用が済んだ。ホッとして20階へ。筑後川の流れに九州新幹線…母が7回、入院した病棟も見えた。
ちょこっとお土産を買おう。博多てぬぐいや久留米弁てぬぐい…。
アーケード商店街「一番街」にオープンしたばかりの雑貨店「Ohana」で、そろいのタオルも名前を入れてもらった。
「Masako」。母のも作った。1枚630円。
打ち上げは焼き肉&甘栗で。
打ち上げというのもヘンか。でも3週間、5人だから乗り切れた。ありがとう。
肉食系キャリア講師の姉が好きな焼き肉店「大昌園」でたらふく食べる。
また2週間後に会うのだけれど。
すぐ近くの「ヤマダのあまぐり」の看板が呼んでいる。姉が100g入りを買った。彼女が電話しているスキに甥っ子と3人で争って食べる。
東京へ戻る。
お約束の巣鴨「ときわ食堂」へ。
オムライスにした。おっきくて下町の味がする。700円。東京に戻ってきたな。
大名庭園「六義園」に寄る。
徳川五代将軍綱吉の政治ブレーン・柳沢吉保が1702年に築造した庭園近くに住んでいる。
近すぎて入るのは2カ月に1回程度だが。
「紅葉と大名庭園のライトアップ」も最終日イブだった。昨年は行けなかった。今年こそ。
紅葉ももう終わりだな。せめて写メールして母に見せたかった。