「世界のおやつ旅」お披露目旅(2)大阪・なんばパークス

7:30、羽田発JAL103便で大阪へ。

生後7カ月の丁稚ケイ、44回目のフライトになった。午前6時半、空港に着いてホッ。

JALのラウンジでコーヒーをもらおう。前日にいただいた荻窪の「高橋の酒まんじゅう」をほおばる。

ケイは無料のチョコバーをめざとく見つける。「チョコ嗅覚」ってあるんだな。

1時間で伊丹空港着。

出口をめざしてエレベーターに乗る。自然と右側に立つ自分に気付いた。ちょっと感動した。

東京では迷うことなく左に立っている。無意識に立ち分けられるようになった。バイリンガルみたい…って違うか。

9:05、空港バスで難波へ。

順調すぎて午前9時半には着いてしまった。新刊「世界のおやつ旅」出版トークの会場はなんばパークスだった。まだ開店まで1時間ある。

午前10時、隣のヤマダ電機LABI1なんばへ。

週末は1時間500円で入れる遊び場がある。ケイを放っておこう。

なのに動く遊具が初めてのせいか、最初は怖がってスミッコに。もったいない。遊んでよー。

午前11時、なんばパークスへ。

5階にある産経学園へ向かう。京都に住んでいたころ、2年近く通った。

月1回の講座を開いていた。なつかしい顔が半分、「はじめまして」も半分。

予約した39人中、38人が来てくれた。欠席のサチコさんも丁寧なメールをくれた。いつも感動の出席率、ミナミの奇跡と呼びたい。本当に涙が出る。ありがたい。

「インドへ行く」と定期講座を辞めたのに。

インドへは行かず、なんばにも年1回、やってきている。

「これが最後」と言いつつまた来る外タレみたいか。サナエさんが言った。「フランク・チカコと呼ぼう!」あはは、シナトラの1億分の1ほどのコモノだが。

デコクッキー作家エリさんのお手製「世界のおやつ旅」。

ココアのクッキーに「OYATU TABI」と浮かんでいる。丁寧な手仕事にほれぼれする。本のイメージ通りだな。手のひらにのせて大事に運びたい。

平野区在住のナオコさんは差し入れの袋を手に言った。

「ガワはロイヤルコペンハーゲンですけど、中身、全然関係ないですから」。

ププッ。ゴマときなこを入れた袋が高級食器…、そして「ガワ」って…。

会話の端々、しれっと潜む「おもろさ」こそ大阪ノリだな。大好き。

地下鉄御堂筋線から阪急電車を乗り継ぐ。

午後7時、京都・四条河原町へ。

寺町通にある町家を地元の友マリさんが予約してくれていた。

こたつの上に、「末廣」の寿司おけが鎮座していた。大好物のサバ寿司に、巻き寿司…。

そうそう、この味、京都らしい。涙しつつモリモリ食べる。

丁稚ケイはいつも巻き寿司の具だけを「ほじり食べ」して酢飯は残す。

サバ寿司は初体験だった。どうするか見ていたらサバをこたつの上に放り投げ、シャリだけを握って食べた。じゃあ巻き寿司をまるごと食べんかいっ。

しかたない。ドーナッツ状に残された「元・巻き寿司」にサバをのせていただいた。まぁいいけどね…。