9:23、久留米発の九州新幹線「さくら」で岡山へ。
故郷まで乗り換えなしで2時間6分、近い速い。姉と小1の甥っ子ユウ&リョウが改札まで来てくれた。
「おばあちゃんが岡山に帰るときも、駅で見送ったよね」。姉が双子に向かって言った。
11:29、岡山着。
キャリーケースとボストンバッグ、バギーを引いてケイを抱く。
合計23キロぐらいだろうか。見かねた女性客が車両を降りる際に手を貸してくれた。
「大事に育ててくださいね」。無謀トラベラーぶりを見透かされたか。
正午、pieni..(ピエニ)ecole+caféへ。
窓に顔をくっつける。あれ、だれもいない。カギがかかっている。
ピエニのゆるい空気が好きで、年に2~3回、おやつイベントをさせてもらうようになった。
インドに引っ越すと言いつつ何度もやってくる「行く行く詐欺」、ここでもしているな…。
ピエニは英会話教室やバレエレッスンがあるかと思えば、まちづくりを語る会もある。目移りする。
肩ひじ張らず、大人の好奇心が集う。どこにもない空間だな。
店主のヒデミさんは…。
2年前にできた別館「pieni..deux(ドゥ)」へ行く。いたいた。
ちょうど「ZINE」展として自費出版の本を展示・即売していた。
手作りの豆本や雑誌が並ぶ。ワクワクする。後で見に来よう。
いくつもの教室や展示を1人で束ねる。忙しいでしょう。そう問うとヒデミさんは笑顔で言った。
「いやー私、忙しくないですよ〜」。
いいな、肩の力が抜けていて。
福岡でお世話になった「ブックス・キューブリック」大井さんも言っていた。
「いつでもまたどうぞ」。そう言える人に私もなろう。
14:00、お話会スタート。
岡山や広島から合計29人が来てくれた。
中学の同級生マサヨさん、同級生の妹フミコさんも。
岡山ならではだな。本当にありがたい。
お皿いっぱいにおやつを載せる。
南仏菓子カリソン、パット・ドゥ・フリュイといったフランスのお菓子に加えて、アメリカのオーガニックスーパー「トレーダー・ジョーズ」の品もたっぷりと。
ヒマワリのタネやザクロ、塩けの効いたプレッツェルのチョコがけ…。
「ここに29人いるから1人1億円ずつ出資して、トレーダー・ジョーズを日本に誘致しませんか」。
行く行く詐欺師チカコはトンデモ出資話まで持ちかける。あやしいったらありゃしない、我ながら。
手製のお菓子も召し上がれ。
本に登場する「おからロシアンクッキー」のアレンジとして「きなこロシアン」「パルミジャーノ・ロシアン」「ヘーゼルナッツロシアン」を出した。
16:00、「ZINE」展へ。
ちゃっかり我が子4冊も置かせてもらった。「長く読まれますように」と念じながら。
かたちはどうあれ、表現したいものがあるって幸せだな。
東京・荻窪「6次元」、京都「木聞」、福岡「ブックスキューブリック」、そして岡山「pieni..」。
どこも素敵で、どこでもちょっとうらやましくなった。
そろそろ私も再び「空間」が欲しい。ゆるやかに人が集い、発信する場が。日本だとどこがいいかな…。ってインドに行くのが先だけれど。