1ニュージーランドドル≒80円。
滞在7日目、丁稚ケイがダウン。
熱が出た。旅行中に40℃台、初めてかも。うつったかつられたか、甥っ子リョウまで38度の熱を出してしまった。
熱さましを飲ませる。朝になると落ち着いた。まぁ大丈夫だろう。
姉は論文のためのインタビューへワイカト大学へ。
2人の面倒を見つつ、ちょこちょこ「おやつデモ」準備に取りかかろう。
ワイカト大学で27日午後1時、「ジャパニーズ・クッキング・デモ」。
仕掛け人は日本語を教えるフミコさんだった。
水曜の午後1時〜2時は「カルチャー・アワー」として、コンサートや講演会などが開かれる。
学生たちが行きやすいよう授業もないという。
こじんまりした日本語のゼミで、日本語でするのなら…。
そう思っていたら学内イベントだった。ヒエー、大丈夫か。フランス語ならまだしも英語で。って、どちらもドングリの背比べだけれど。
ま、何とかなるだろう。「ヘンなガイジン」との役どころになりそうだが、エンジョイしよう。
大学公式サイトに紹介が載る。PR映像もyoutube配信された。
到着翌日、撮影していた。おそるおそるクリックする。
あっちゃー、これが私なんだ、怖いよー。目をさまよわせつつ英語らしき言語をヨレヨレ話している。
私にとっても見る人にも肝試しだわ。
広報担当のカイリさん、すばらしいツギハギ術だわ。見事に1分半にまとめてくれたな。
デモは60分。
まずスライドで私の「世界のおやつ旅」を紹介する。もちろん東北のおやつを中心に据える。震災2年も近い。
スライド上映後に「岩手がんづき」実演をすることにした。
東京から使い慣れたセイロとスケールは持ってきた。
宿の目の前にはスーパーやホームセンター、大型文房具店がある。
道具をそろえよう。
会場は80人収容の教室という。「何人ぐらい来ますか?」フミコ先生に訊く。
「まったく分かりません」。きっぱりニッコリ言われた。
がんづき1台を8等分するとして、8台作れば64人分になる。まあ十分だろう。
まずは「パックン・セーブ」へ。粉ふるい、19.99ドル。
イギリス製があった。ちょっと高いな、どうしよう。こし器でしのぐか…。
2日間、迷ったが買ってしまった。
イカリ印の計量カップも。12.99ドル。
耐熱ガラス製だった。重たいっ。
「パックン・セーブ」隣のホームセンター「ブリスコーズ(BRISCOES)」で買った。
オンスとミリリットル併記、日本じゃ手に入らない。イカリマークも気に入った。赤いゴムベラ(ニュージーランド製)2.95ドルも。
ボウルと泡立て器はフミコさんに借りた。
材料は…。
ワインビネガー750mlが3.66ドル、チャンピオン印の小麦粉1.5キロで2.49ドル、牛乳600mlが1.85ドル、プライベート・ブランド「PAMS」のはちみつ500gで5.29ドル。
キャノーラ油500mlが2.49ドル、黒砂糖は500g入り3.16ドル。放し飼い卵は6個入り2パックで7ドル。
ひゃー、どれも結構、高い…。
買い出しが終わってもリョウもケイも、外に出たがった。治ったのならいいけれど…。
ガーデンプレイス図書館へ連れて行く。何かと毎日、来ているなぁ。
カフェ「ザ・リバー・キッチン」で軽いランチを。
フミコさんが好きな店で、パイを食べてみよう。
コーヒーは「フラット・ホワイト」にした。カプチーノみたい。4ドル。
じっくり煮込んだ牛ほお肉パイ、8.5ドル。
さすがにお肉がとろとろで、おいしい。リョウは言った。「カレーの味がするとよ」。そうかなぁ。
帰ってキッチンで仕込み。
シンクがないので洗面所で水をくむ。電源もひとつだけだから、電気コンロとレンジで使い回さないないと。
ケイが眠っているすきに作り始めた。まかないに「ヴォラーレ」のパンをトーストしてバターをたっぷり塗る。朝食みたいだけれど身もだえる。世界一おいしいバタートーストかも。
がんづきを1台ずつ蒸し始める。はたと気づいた。えーん、がんづきの置き場がないよー。