ニュージーランド編(13)サーファー天国へ

1ニュージーランドドル≒80円。

9:30、ハミルトン交通センターへ。

「あれ、当たった」「あ、ボクも」。甥っ子ユウとリョウが叫んでいる。え、何が?

そう言っていたら、ポトリ。雨粒が落ちてきた。2週間の滞在中、初めてだな。

海に行こうとする日に降るなんて、雨女の本領発揮か。

行ったら止んでいるかもしれない。晴れを祈ろう。

センター近くの「シエラ・カフェ」で朝食

日曜の朝、開いていた。番号札を手に好きなテーブルで待つキウイ式セルフにも慣れた。どこのカフェでもたいてい子ども椅子がある。助かった。

チャバッタ3切れにバター3つ。

どこでもバター・トーストがおいしかった。じゅわっ。

9:30、交通センターに行く。あれ、ラグラン行きのバス停がない。

どこにあるんだろう。チケット売り場で訊く。

「ラグラン行き?ノー、日曜日はないわ」。

えー、そんな。現地在住フミコさんがあると言っていた。

でもバス停そのものが見つからない。おかしいな。また戻って食い下がった。

「友人が日曜もあると言っていたからあるはず」。

窓口の女性は調べ直し、あっさり言った。「あ、そうそう、あっちから出るわ」。

何じゃそりゃー。指さされた方向に走る。よかった、間に合った。

10:00、サーファー天国へ。

ラグラン行きは1日1本だった。

牧草地を通り抜け、45分ほどで着いた。小雨は途中で止んだ。ホッ。曇り空だが許そう。

11:30、フミコさんと合流。

フィッシュ&チップスを食べに行こう。

ドイツ語翻訳家のアーニャがおいしい店を教えてくれた。海沿いを20分ほど歩く。

海のそばにフィッシュ&チップス。

小さな看板がひとつ立っているだけだった。ここ?魚の加工場みたいな倉庫の中だった。ケースにとれとれの魚が並ぶ。

いかにもおいしそう。ええと、本日のメニューは…。

フィッシュ&チップスの定番レモン・フィッシュと、レッド・コッドだった。それにしよう。

プリプリでクセがない。波止場で揚げたてにかぶりつく。

8.5ドル、ニュージーランド初のオトク感。

プリプリ、揚げたて、しかも安い。病みつきになりそう。

フミコさんたちは持参したレモンを絞っていた。

イギリス流だと酢をかけるから「酢の替わり」だった。

「NZの人にはエエッ?みたいな顔をされるけれど」。英国出身のパートナー・イアンが笑った。

13:30、やったー、青空だ。

てくてく歩いてビーチに戻る。

よどんだ海の色が、絵の具を落としたようなエメラルドグリーンに染まっていた。

午前中とは別の場所みたい。青い空、橋から海に飛び込む少年たちの水しぶきもまぶしい。ちょっと出来過ぎだ。

16:00、ハミルトン行きバスに乗る。

論文を書くために姉はまた来るかもしれない。私も便乗しよう。フミコさんと夢を話す。料理好きの彼女と一緒に、また何かできたらいいな。

23:59、オークランド発ニュージーランド航空。

隣の席よ空いていてー。祈りは通じず満席だった。

でも香港まで11時間、丁稚ケイはほとんど眠っていた。やったー。

おかげで11時間、11キロをひざの上に乗っけたままだった…。右ひざ、しびれた。