JAL786便でホノルルへ。
19:50成田発、のはずが1時間ほど遅れた。
6時間半ほどのフライト、3席を使わせてもらえたおかげで、近来まれにみる楽勝フライトだった。丁稚ケイ、55回目のフライトは離陸して1時間後に座席2席を占領して眠りに落ちた。シメシメ。
機内食のカレーとパン2つ、1人占めする。機内誌を読んだり映画「レ・ミゼラブル」を見たり。久しぶりだな、ありがたい。
インドに移る前、おそらく最後の取材旅行になる。
Hawaii Web TVのシノグさんと会う…はずが。
9:00、旅の友でハワイ好きサイコさんと税関を通る。芋の子を洗うように押し寄せる団体客に混じって外に出た。あれ、いない。
初対面だが写真で顔を見ている。それらしき人もいない。ハワイの空以上にノーテンキ、電話番号も聞いていなかった。
まあそのうち会える…とタカをくくる。1時間後、wifiがつながった。メッセージを送ってみるが返事がない。
10:15、あきらめてタクシー乗り場へ。
ゴロゴロ荷物を引いて向かう。あれ?「Arrival(到着)」のサインがまた出てきた。まさか。
念のため見て来よう。
あ、一番出口に近い場所で私の3冊目「パリのおやつ旅のおやつ」を掲げて立っている人が。シノグさんだ!
よかった、会えた。「きゃー、チカコさん〜」。抱き合って喜んだ。ホッ。
私たちが出てきたのは団体客用だった。
個人客が出るのは別の出口だったのに気付かず1時間ボケーッ…。申し訳ない。
シノグさんの車にチャイルドシートをつけて、さあしゅっぱーつ。
プルメリアのミニ・レイ。
ハワイに住んで15年になるシノグさんが贈ってくれた。感激する。サイコさんはさっそく、腕にまいていた。
「じゃあまず、ファーマーズ・マーケットに行きますよー」。
シノグさんがハンドルを握る。保冷ボックスにパイナップル、ブラックベリーと水を用意してくれていた。「水分、補給してくださいね」。
想像以上にチャーミングな人だった。いっぺんで分かった、この人、大好きだなって。
空港から30分、パリ・ハイウェイを通る。
11:00、カイルア小学校へ。
1階建ての白い校舎がかわいい。それだけでウキーッ、としてしまう。
毎週日曜に開かれるファーマーズ・マーケットを探検しよう。
売り子さんも売っているものも、買う人も。100%ローカル。
地元の人しかいない「どハワイ」を楽しもう。ココナッツやマンゴー、いい香りのする白いガーデニア…ハワイらしい。
青汁をグビッ。5ドル。
おいしそうな緑色のカップを持った男性に訊いた。それ、どこで買ったの?
「あの奥だよ」。指さしてくれた方向に向かう。地元産のミント、ケール、パイナップル、オレンジにリンゴジュースを混ぜる。目の前でミキサーにかけてくれた。
飲みやすいな。おいしい。
14:30、ダイヤモンドヘッド経由、カピオラニ公園へ。
「毎週、何かしらイベントがあるんですよ」。Hawaii Web TVで地元ネタを追うシノグさんが言った。
今週末は「スコットランド祭り」だった。
これも移民の多いハワイらしい。タータンチェックのスカートをはいた女の子が緊張した面持ちで待っている。ハイランドダンス選手権だった。
スカート姿は男性も。
棒つき砲丸を投げて飛距離を競っている。伝統のハンマー投げだった。シノグさんが言った「チュッパチャップスみたいですね〜」。本当に。ダイヤモンドヘッドを背に、スコットランドを感じる。
シェパーズ・パイもロコ風。
ひき肉にマッシュポテトのせの英国料理のランチセットがあった。白いご飯にサラダがついて7ドル。シェパーズパイにご飯か…。シノグさんがさっそく激写している。
「何でも日本のテーストが混じって、ハワイ風になるんですよ」。面白い。
大人気の「ダイヤモンドヘッド・グリル」へ。
通りがかりに駐車場から車があふれていた。行ってみよう。
人気のブルーベリー・スコーンもクリームチーズ入りでしっとりしていた。
グリルはシノグさんお勧め、ミックス・プレートにした。
おいしそうな焦げ目のついたハンバーグ、チャーシュー、チキン、ごはんは玄米を選ぶ。10ドル。
ハワイ党のサイコさんは「甘い醤油、好きなんですよね〜」と、添えてあった「アロハ醤油」の小袋6個を持って帰っていた。
「うーん、焦げってエライ」「そそるなあ」「いやー会えてよかった」。
すべての会話の最後が「会えてよかった」でしめられる。
シノグさんと会って何十回、言ったことだろう。しつこいっつーの。空港で出会えたこともそうだけれど、いろんな縁が重なって、知り合えたこと、ハワイの空に感謝しよう。