1歳11カ月の丁稚ケイが通う保育園、水曜日の献立は…。
10:30、パラク・パラタ、カード添え
12:30、ムング・ダル、大豆、ロティ、ご飯、サラダ
16:00、ラッシー
17:00、マスクメロン
10:30、おやつの時間。
「パラタ」はチャパティの生地を蛇腹にたたんでからまるめ、伸ばして焼く。
私の3冊目「パリのおやつ旅のおやつ」でも、ミントを巻き込んだパラタを紹介した。
ええっと「パラク」、って何だったっけ…。
迎えてくれた保育園部門のリーダー・レイカ先生が出してきてくれた。
「この野菜を入れるのよ。英語で何と言ったかしら…」。あ、ホウレンソウだな。
パラタにカード(凝乳)を添えるのは初めて見た。
栄養たっぷり、ヘルシーおやつだな。ぜひマネしたい。そのうち、おやつを作る時間にもお邪魔して見学させてもらおう。
「インドの保育園の菜食おやつ」、突撃したい。
保育園チャイ。
「どうぞ」と、ボーイさんがクッキーと一緒に運んできてくれた。
外は気温40℃を超えている。エアコンのない台所で熱々のチャイか…。
こっくり甘くて、スパイスほんのり。保育園チャイ、汗が噴き出す。えーい、気持ちいい。
「大豆」のドライカレーは…。
中華鍋にお玉2杯分の大豆油を入れる。ギー大さじ1を足し、クミンの粒を手でひとつかみ散らす。煙が立つほど熱して香りを出す。
お玉1杯分のみじん切り玉ねぎにショウガとニンニクペーストを入れて炒める。
トマトのざく切りを加える。粉末チリ、ターメリック、コリアンダーを、それぞれ小さじ1ずつ混ぜる。
しっかり炒めてルー状になったら、グリーンピースを加える。ゆでておいたひき割り大豆を混ぜる。仕上げにバター小さじ2、コリアンダーの葉っぱを散らして出来上がり。
試食させてもらったら…。
グリーンピースの歯ごたえがしっかりで、クセがない。ひき割り大豆はひき肉みたい。お腹も満足しそう。
ムングダルは…。
ひき割り緑豆のスープカレーだった。豆腐の味噌汁のような大定番だな。
お玉2杯ほどの大豆油を大鍋で熱する。
みじん切り玉ねぎ、トマトのざく切りを両手いっぱいほど、ショウガとニンニクペーストはお玉4分の1ほど入れて強火で炒める。
トマトピューレお玉2杯分を足す。粉末のチリ、コリアンダー、ターメリックを小さじ1ほど、クミン(ジーラ)パウダーは小さじ2ほど混ぜる。
煮ておいた豆を足し、塩小さじ2ほどを入れて10分ほど煮込む。
仕上げにコリアンダーの葉っぱとギーを入れて出来上がり。
しっかりした味わいで、粒々した豆の食感、好きだなあ。
ロティ(チャパティ)づくりも見せてもらった。
欠かさず毎日、手作りするんだな。
まとめて作って冷凍しておけば…と思うのは日本の感覚だろう。
ディディ(お姉さん)と呼ばれる女性スタッフが全粒粉にコップ1杯の水を少しずつ溶き、こねていく。
15分でつるりんとまとまった。
おむすびと同じで、「お母さん」が作ってくれるとおいしく感じるな。
焼くのはコックのロッキーさん。
ピンポン玉大に丸めた生地をめん棒で手のひら大に伸ばす。
使い込まれたチャパティ専用のフライパンを火にかける。お、ワクワクする。
生地をのせて端っこが乾いたら、フライパンは外してトングでつかみ、直火であぶる。
プーッ。あ、ふくらんだ。
焦げ目がいかにもおいしそう。またフライパンに戻して30秒ほど焼き、お皿にとる。仕上げにギーをひと塗りして召し上がれ。
ロッキーさんが焼きたてを渡してくれた。
わ、うれしいな。2種のベジカレーを添えていただこう。
作り置きせず、便利なルーや調味料も使わず…って、この国では当たり前なのだろうが、手をかけている。おいしいに決まっている。
突撃に「まった」が。
レイカ先生にやんわり言われた。
「校長はあなたが毎日来るとは思っていないと思うわ。大丈夫と思うけれどセキュリティなどもあるから…。また訊いてみますから、それからにしてもらえる?」
ちゃんと校長には念押ししたはず。「毎月、第1週は毎日、お邪魔する」と。伝わっていなかったか。
台所突撃、2日であえなく中止に…。
まぁいいか、日本ならもっと難しいだろうから。
気長にやろう。熱意を伝えたらきっと、分かってもらえるはず。